研究課題/領域番号 |
16K13453
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研究機関 | 中部学院大学短期大学部 |
研究代表者 |
吉川 杉生 中部学院大学短期大学部, 社会福祉学科, 教授 (10331597)
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研究分担者 |
中川 雅人 中部学院大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (10352832)
真野 啓子 中部学院大学短期大学部, その他部局等, 教授 (60512548) [辞退]
高野 晃伸 中部学院大学短期大学部, 社会福祉学科, 准教授 (60512879)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 3Dプリンタ / 福祉用具作成 / 教育プログラム / 介護福祉 |
研究実績の概要 |
本研究では、平成29年度に実施した自助具等作成に関する事例研究とヒアリング調査、及び教育カリキュラムの検討に基づき、3Dプリンタの教育プログラム実施と、3Dプリンタ活用の技術到達度を検討する事業所を対象とした調査を以下の通り実施した。 教育プログラムについては、2期に分けて介護福祉士養成施設の学生を対象に各3日間のプログラムを実施した。なお、対象学生については、具体的な学習状況を録画し随時意見聴取を行うことの同意を得て、少人数で試行的に実施した。初回(2018年8月)では、3Dプリンタの基礎学習プログラムとして3日間(1日5時間・計15時間)に基礎講義と演習を実施し、指定された条件で物品を作成するまでの技術レベルと学習意欲の2点からプログラムを評価した。2回目(2019年3月)は、初回参加者を主対象として、施設での使用を想定した物品を学生が設計し製作するまでの学習を実施し、3Dプリンタ活用の応用技術と学習意欲を評価した。これらを通して、初学者が3Dプリンタを活用するまでの学習内容として、準備した教育プログラムの有効性と、学習を促進する要因として、学習者の介護現場での体験や改善に向けた目的意識が、学習目標達成に必要な条件になることも見出された。 一方、事業所を対象とした調査(2018年7月~8月実施)は、3Dプリンタで製作した形状や柔軟性などの異なる複数パターンの福祉用具を施設に持参し、実際の利用評価を質問紙で回答を得た。この調査を通して、現場における福祉用具に対する要求水準と、それに応えるための3Dプリンタ利用技術の水準を評価した。その結果、学習者が自作するだけでなく、既存の3Dデータ(公表されている3Dプリンタで利用可能なデータ)を活用した福祉用具製作を学習することで、3Dプリンタの活用を促進させる可能性も見出された。この結果を、2回目の教育プログラムに反映させている。
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