適切かつ柔軟な意思決定を行うには、習慣的システムと目的指向的システムが状況に応じて切り替わりながら、協調的に働くことが重要である。この研究領域はヒトを対象とした研究が盛んであるのに対し、基礎研究(げっ歯類)では、システムバランスを評価する行動試験が未開発である。そこで本研究では、計算理論研究を取り入れ、げっ歯類を対象とした情報処理システムを評価する新規行動試験の開発を試みた。その結果、ラットは報酬量や報酬確率に依存した目的指向な行動選択を示したことから、タッチスクリーン弁別実験を立上げることに成功した。しかし、目的とするモデルフィット化まで至らなかった。今後さらなる検討を行う予定である。
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