研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究は,発達障害児を含むクラスで授業を展開する教師の指導方略を質的に分析し,教師の専門性向上のプロセスを明らかにすることを目的とした。その結果、学習困難のある子どもが授業に参加し、他者と交流しながら学習を進めていくためには、特別支援教育で検討され、重要視されてきた「学習環境の構造化」やユニバーサルデザインの授業づくりの手法を超える指導技術ではなく、対話を促す学習支援の方法を駆使していることが明らかになった。
教育方法学
これまでの特別支援教育研究では、通常の学級に在籍する学習困難児に対する学習支援の方法をユニバーサルデザインの授業づくりとして進めてきたが、ベテラン教師やミドル・リーダーといった熟練した教師の指導技術を分析すると必ずしもそうした手法を用いているわけではなく、熟練した教師の指導技術では、対話を促進し、自然と学習に参加できるようになるように授業が展開されていることが明らかになった。こうした熟練教師の技術を若手教師に移譲していくために授業研究を推進していくことが必要である。