本研究の結果、日本の「成功した校長」の特徴は外国のそれと共通性が高いことが明らかになった。日本の学校は外国に比べて裁量が少ない。しかし、裁量の有無に関わらず、学校における課題を解決するためには、教職員とビジョンを共有し、少しずつ物事を進展していくことが不可欠である。したがって、学校組織の運営の局面では、日本と外国の間で、「成功した校長」の共通性が存在すると言えよう。本研究の学術的意義は、研究成果を国際会議(2019年11月)で発表し、参加者が関心を示した点にある。本研究の社会的意義は、明らかになった知見が今後の校長の力量開発方策(研修プログラム開発など)の参考になり得る点である。
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