研究課題/領域番号 |
16K13527
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
秦 由美子 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (30263031)
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研究分担者 |
アスピノール R・ウイリアム 同志社大学, グローバル教育センター, 教授 (10346009)
大佐古 紀雄 育英短期大学, 保育学科, 准教授(移行) (10350373)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 南アジア / 中等エリート教育 / リーダー人材育成教育 / イギリスパブリックスクール |
研究実績の概要 |
イギリス本国で実施されてきたリーダー人材育成教育が、旧植民地(イギリス連邦、ブリティッシュ・コモンウェルス)の国々、特に、アジアの中でも日本では知る機会が少ない南アジアの国々、インド、バングラデシュ、スリランカ三国において、どの程度浸透しているのかを調査研究する。つまり1)本国での教育が、植民地であった国々にどの様な影響を与え、教育方法の相違があるのか、どのような人材が育っているのかを調査する。そして、2)それらの国々のリーダー人材育成教育と日本の旧制高等学校の制度及び教育内容、教授方法、人材育成との比較調査を行うことを目的に本研究を実施した。 今年度は、イギリス本土で実施される教育が第二段階の教育として旧植民地、インド、バングラデシュ、スリランカ三国、の中のインドとスリランカの教育にどの様な影響を与えているのか、またどの様な人材を輩出しているのかを調査し、検証した。 インドの学校は、Central Hindu Boys School. Varanasi, Uttar Pradesh state, Indiaで生徒数2,000名、教員75名と校長からなる男子エリート校である。 また、スリランカの学校は、男子の私立学校でイギリス国教会のSt Thomos College. Mt Lavnia、メソディストの男子の私立学校であるWesley College, Colombo 10、イギリス国教会の女子私立学校であるBishops Collegeのこの3校、合計4校である。 東アジアの教育に対する研究や論文は多いが、南アジアの教育に対する研究や調査、論文も殆ど皆無の状態であるため、本研究調査結果は大きな成果となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
インド、バングラディッシュ、スリランカの教育はイギリスに近似しているが、それ以上に更に徹底されたエリート教育となっており、上流階層=英語による高等教育を受けた学歴エリート層が社会経済など多方面において支配的地位を占めてきた。スリランカの大統領であったジャヤワルダナ(J. R. Jayewardene)も、ロイヤル・カレッジ・コロンボ出身である。 著名な中等学校(日本の中高一貫校に相当)4校の訪問調査とインタビューも実現した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、インド、バングラディッシュ、スリランカの中高一貫校の訪問調査を続けると共に、ワークショップの開催及び研究会を開催する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究の共同研究者である大佐古紀雄(育英短期大学・准教授)が、当初平成28年度に予定していた南アジア訪問調査を、平成29年度に希望したため、その旅費として、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
本研究の共同研究者である大佐古紀雄(育英短期大学・准教授)が、今年度、平成29年度に南アジア訪問調査を実施する。
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