研究課題/領域番号 |
16K13531
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
押田 貴久 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (40573879)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 指導教諭 |
研究実績の概要 |
平成29年度には,全国の都道府県・政令指定都市への質問紙調査【行政調査1】と訪問調査【行政調査2】を進める予定であったが,前年度に引き続き,調査協力の得られた宮崎県での【教諭調査1】をさらに進め,指導教諭のキャリアや職務実態の把握に努めた。 まずは年度初めの宮崎県新任指導教諭研修会や宮崎市指導教諭業務連絡会などを参観し,宮崎県並びに宮崎市の考える指導教諭に求める役割や資質を再確認した。その後,校種や専門教科なども考量した上で指導教諭による授業公開(小学校7名,高等学校1名,特別支援学校1名)やミニミニ講座等を参観し,指導教諭による人材育成や指導教諭間の学び合いの実際を観察することができた。 また,指導教諭等への聴き取り調査を通じて,指導教諭・スーパーティーチャー制度並びに運用の課題を把握した。特にスーパーティーチャーから学校管理職に登用される者も年々増加しており,当初の制度趣旨とは異なる実態も生じていることから学校管理職への転身の経緯や背景等について,関係者へのインタビュー調査を通じて把握し,現行制度の限界と可能性を確認することが出来た。また,管理職をはじめ同僚教員等の指導教諭という職に対する校内の理解,さらには校外の指導主事や大学教員との連携による指導教諭の職務遂行にもたらす影響も伺うことが出来た。 なお,前年度の調査並びに今年度の調査の一部を学会で報告し,論文としてまとめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度の調査を通じて,指導教諭制度の導入が24都府県市の2,499名(平成29年4月現在)に限定されることもあり,平成29年度は当初予定していた【行政調査1】並びに【教諭調査2】を一度保留にし,さらに質問項目を精選するため【教諭調査1】を継続的に実施していった。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度にあたる平成30年度は,宮崎県以外の状況も把握するため【行政調査1・2】を行い,宮崎県と協力の得られる自治体において【教諭調査2】を実施する。そして,指導教諭制度の現状と課題,改善点を検討し,報告書にまとめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査計画の見直しにより【行政調査1・2】並びに【教諭調査2】を保留にし,平成30年度へ回したため。
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