本研究は,指導教諭のキャリアや職務実態を調査するために配置状況を整理し,指導教諭制度が導入される以前から取り組んできた宮崎県の指導教諭(スーパーティーチャー)への訪問調査を実施し,指導教諭のキャリアや職務実態の把握に努めた。また,全国の47都道府県・20政令指定都市に対する質問紙調査,宮崎県の指導教諭への質問紙調査も実施した。 指導教諭の配置率は37%と低く,未配置の理由としては財政的要因が大きく,主幹教諭を優先的に配置していることが確認できた。指導教諭配置の意義や効果が見出しにくいとの回答も寄せられたが,自校教員の授業力向上や校内研究・校内研修の活性化,OJTの推進の成果があげられている。
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