研究課題/領域番号 |
16K13533
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 立教女学院短期大学 (2017-2019) 帝京平成大学 (2016) |
研究代表者 |
高橋 舞 立教女学院短期大学, 幼児教育科, 専任講師(任期制) (50735719)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 戦争記憶 / 継承 / 生の実践知 / 共生知 / 加害性 / 受苦的経験 / 原郷 / 民衆思想 |
研究成果の概要 |
本研究は、戦争記憶が<共生知>として継承される技法に焦点をあて、A.戦争記憶が人間の生き方を規定する<生の実践知>と結びつく場合、B.戦争記憶が<共生知>として体得される場合、C.戦争記憶が多くの人に忘れられない仕組みという3つの課題を解明することを試みた。その結果、A.「受苦的経験」、B.「加害意識」、C.「民衆思想化」を有するという、3つの必要条件があることが明らかになった。
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自由記述の分野 |
教育学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では、平和な社会を維持する上で戦争記憶を継承することが欠かせないと考えられ、教育実践されてきた。しかし終戦から75年が経過した今日では、戦争記憶の教育メディアとしての効果が風化・後退することで戦争記憶の変質・矮小化が起き、戦争記憶が逆に、「戦争」を可能にしかねない、「敵」を創出させ国家主義的団結をさせる教育メディアとしての効果を発揮する傾向性が増しつつある。これに対し本研究は、戦争記憶継承という営為を原理的・哲学的に問い直し、〈共生知〉として継承されるための実践知を抽出しようという試みであり、戦争体験者不在時代到来後にも有効な戦争に抵抗しうる教育思想を立ち上げるものである。
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