研究課題/領域番号 |
16K13553
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
藤墳 智一 宮崎大学, 教育・学生支援センター, 准教授 (30248637)
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研究分担者 |
村澤 昌崇 広島大学, 高等教育研究開発センター, 准教授 (00284224)
米澤 彰純 東北大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (70251428)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 高等教育 |
研究実績の概要 |
本研究は、米国のリベラルアーツカレッジの先進的教育に関するケーススタディである。調査では、まず、学部レベルの工学系科目で実践されている深い学習を観察する。次に、深い学習をもたらしているカリキュラムの成立条件について分析をする。考察では、日本の大学の現状分析と照らし合わせ、米国の実践のエッセンスをよりいっそう明らかにした上で、提言に結びつける。 研究期間全体の実施計画は(1)理論的枠組みの検討、(2)データ収集の方策の検討、(3)データの収集、(4)データの分析、(5)分析結果の考察、(6)要約と提言の大きく6つの段階にわかれる。(1)理論的枠組みの検討では、深い学習を促進する要因に関する分析モデルについて検討した。独立変数にアセスメントに採用された手法、教員による指導の特性、および学生の学習活動の特性を想定し、従属変数に学習到達度を想定した調査を計画している。(2)データ収集の方策の検討では、調査対象とする部署や教育プログラム、および調査方法について検討した。 本年度は、主に量的研究に関する(3)データの収集、(4)データの分析を行った。分析の枠組みでは、深い学習のインプットとして学習への深い関与に着目した。また、アウトプットとして習得する知識の背景にある幅広い文脈の理解、また、標準化した知識を異なる場面で応用可能にする構造化に着目した。分析では、学習者の主体的な関与が文脈理解、知識の構造化を促進することを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)理論的枠組みの検討、(2)データ収集の方策の検討、(3)データの収集、(4)データの分析から得た知見によって(5)分析結果の考察、(6)要約と提言への準備が進んでいる。量的研究をとおして明らかになった事実をこのあと質的研究によって検証することを計画している。また、考察のプロセスで補足すべきデータが明らかになった場合、必要に応じて追加の調査を実施する。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、学習アセスメントのデータと方法が教室における学習に与える影響について考察を進める。また、学外ステークホルダーからみた深い学習の意義と限界を検証するため、企業の人事担当者への聞き取り調査をおこないこれまでのデータを補完する。文献調査では、産業から理工系分野の能力育成に関する要求は次の6つ、すなわち、工学の社会への影響を認識する力、収益性の高い製品開発をデザインする力、基礎知識を現実の課題へ応用する力、チームワーク、学習を主体的に進める力、学習を継続的に進める力、に集約されることがわかった。研究計画の(6)要約と提言では、深い学習がこれらの要求にどのように応えるのかを考察し、提言につなげる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査への参加機関数が予想を下回ったことで調査経費に減額が生じた。次年度使用額となった残額は追加調査の経費として使用する予定である。
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