研究課題/領域番号 |
16K13579
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
鈴木 篤 大分大学, 教育学部, 准教授 (70634484)
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研究分担者 |
杉田 浩崇 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (10633935)
杉原 薫 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (60610897)
山口 裕毅 環太平洋大学, 次世代教育学部, 講師 (50735272)
渡邉 満 広島文化学園大学, 人間健康学部, 教授 (30127740)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 道徳教育 / 市民性教育 / 学校と保護者の連携 |
研究実績の概要 |
本年度は前年度に行われた英国小学校における訪問調査を踏まえ、多元的社会としての英国における社会の状況に目を配りながら、学校教育がどのように行われているのか、初等教育段階での教育目的やカリキュラム等を分析し、学会報告を行った。同校では、異なる文化や宗教をもつ人々が住む社会において、多文化共生の社会を展望するとともに、一人ひとりの子どもが社会のなかで幸福に生きていくための教育実践が志向されていることが明らかとなった。とりわけ、1・2年生や3・4年生におけるカリキュラムでは地域社会の歴史や現状を学習する機会が設けられていた。しかしながら、今回の学校報告では使用教科書や使用教材の内容分析等については、詳しく行うことができなかった。児童・生徒の学習実態を明らかにするためには、こうした作業も必要になると考えられる。本学会報告はその後、学術論文として公表している。 また、本年度は、ドイツ・ニーダーザクセン州で5番目の規模を持つ都市ゲッティンゲンにおいて小学校を訪問し、調査を実施した。大学街として知られるゲッティンゲンでは、2018年11月27日にH基礎学校、翌11月28日にB基礎学校を訪問し、「社会性の学習(Soziales Lernen)」の実践について見学するとともに、校長や「社会性の学習」を行った教員を対象としたインタビュー調査を行った。調査にあたっては、社会性を育成するにあたって学校側は家庭とどのような連携を図っているかなどに注意を向けた。本調査の結果はより詳細な分析を経て、2019年度に学会報告ならびに学術論文として公表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査対象先の都合等により、実施予定の訪問調査のスケジュールが遅れることとなった。そのため、フランスにおける学校訪問調査ならびに、ドイツやフランスにおける道徳教育の実態などに関する分析と学会報告、学術論文の執筆などを年度内に完了することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本年度はフランスにおける学校訪問調査を実施するとともに、ドイツやフランスにおける道徳教育の実態などに関する分析と学会報告、学術論文の執筆などを実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
フランスにおける調査の実施が2019年度に延期されたことと、調査結果の分析を踏まえた学会発表と学術論文の執筆が2019年度に予定されていることから、次年度使用額が生じている。これらの額は2019年度中に計画的に執行される予定である。
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