研究課題/領域番号 |
16K13601
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
冨田 更紗 (甲斐更紗) 九州大学, 基幹教育院, 学術研究員 (40589636)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 聴覚障害学生 / 認知特性 / セルフアドボカシー / 情報保障 |
研究実績の概要 |
1)質問紙調査:2016年に実施した質問紙調査(セルフアドボカシースキル,認知特性,大学生活の困り感,メンタルヘルス,アイデンティティ状況)の分析(SPSSによる統計的分析,自由記述内容の質的分析)と論文化作業を進めている。 2)支援スキルや気づきの変化に関する調査:情報保障者の情報アクセシビリティ支援スキルや聴覚障害学生への情報アクセシビリティ支援についての気づきを深める自己評価シートを作成し,毎回の支援者トレーニング終了後に,支援スキルや聴覚障害学生への情報アクセシビリティ支援への気づきについての自己評価(4段階評定の20項目と自由記述2項目など)を測定した。各項目の評価と自由記述内容の関連について検討を進めている。 3)支援利用者の認知特性および情報保障ニーズの調査:1)の質問紙調査で協力を得られた方々をピックアップし,面接調査の準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
分析作業が大幅に遅れていること,および協力者の都合などを考慮し,2017年度に実施予定であった面接調査を2018年度に延期することになった。
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今後の研究の推進方策 |
今年夏に面接調査を実施する予定である。聴覚障害のある学生5から10名を対象に,認知特性や情報保障ニーズについての面接調査および複数の情報保障方法の評価実験を実施する。協力者の許可を得てビデオ撮影を行う。その映像からトランスクリプトを作成する作業を研究補助者に依頼する。トランスクリプトと面接調査および実験結果を分析し,それぞれの認知特性やニーズに応じた情報保障モデルを抽出する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) データ分析および論文化作業を円滑に進め,2017年度に予定していた面接調査と実験調査を2018年度に行うためである。 (使用計画) 設備備品費(ビデオカメラ,分析用パソコン,データ分析ソフトウェアなど),消耗品費(記憶媒体,文房具,プリンターインクなど),旅費(調査の旅費,成果発表や意見交換の学会研究会参加旅費,手話通訳者旅費,調査協力者旅費など),人件費(研究補助や調査謝金,手話通訳謝金,英文校閲,論文投稿にかかる経費など),文献複写費,郵送費(論文郵送など)などとして使用。
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