本研究では、コラゲナーゼ認識ペプチドを設計し、マイクロファイバーに固定化することで、細胞剥離機能をもつマイクロファイバーの開発を行った。細胞捕捉に関しては、マイクロファイバーに固定化した抗体の密度に依存すること、また抗体が認識する細胞膜抗原密度に依存することがわかった。剥離に関しては、コラゲナーゼにより剥離が可能であったが、剥離率が50%以下と十分な値でなかったため、コラゲナーゼ認識ペプチドと抗体の間にポリエチレングリコール(PEG)をリンカーとして入れて検討をした。PEGの分子量依存性を検討したところ、分子量が高いと捕捉率が低下することから、最適なPEG鎖長が存在することがわかった。
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