2~10 nm程度の大きさをもつ半導体ナノ結晶は量子ドット(Quantum Dots)と呼ばれ、発光材料として大きく期待されている。量子ドットからの蛍光の可逆的変調は、イメージングプローブ、バイオセンシング、光メモリなど様々な用途を可能にするので、特に興味深い。本研究では、量子ドットをポリオキソ酸(POM)と組み合わせて、蛍光のON/OFFスイッチングを試みた。QDからPOMへの光誘起電子移動(PET)により一電子還元体(POM-)が生成し、蛍光の消光が生じた。POM-は大気中の酸素により再酸化された。この還元・酸化を繰り返すことで、量子ドットからの PL発光をスイッチする事に成功した。
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