接着培養細胞の細胞表面は複雑な形状を有しているが、一般的な人工球体膜のリポソームは球体である。そこで、リポソームの形状を非球体にすることで、形状の面で細胞に近づけることを目的とした。マイクロ加工技術で、1辺10μmの立方体の人工細胞骨格の作製に成功した。そして、その人工細胞骨格の面にリン脂質膜を形成させ非球体リポソームを作製した。蛍光色素のカルセインが非球体リポソームに封入されたことから、全ての面において脂質膜が形成されたことが証明された。さらに、リン脂質2重膜に再構成されるとナノポアを形成しリポソーム内外の物質を輸送するαへモリシンの機能を非球体リポソーム膜上で観察した。
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