固体中でディラック電子を実現する候補であるCa 3dバンド伝導体が、現在実用に供されている実用材料を超える高い熱電変換性能を実現する次世代の実用熱電変換材料として有望であるとの着想に基づき、ディラック電子系のCa化合物を中心として熱電変換材料の新材料探索を行った。それにより、ディラック電子系の逆ペロフスカイト酸化物Ca3SnOと、一次元ディラック電子系Ta4SiTe4とNb4SiTe4が高い熱電変換性能を示すことを明らかにした。また、CaAgPとCaAgAsがラインノードディラック半金属を実現するための理想的な候補物質であることを実験的に明らかにした。
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