有機固体における一重項励起子分裂過程(二つの三重項励起子が生成)が、量子効率200%の太陽電池へ応用可能か、反応素過程の解明から検証した。ルブレン単結晶では励起子分裂が10psの時定数で起こる。一般的な電子アクセプターであるフラーレンに代わる材料として、酸化スズナノ粒子を検討した。ミクロンオーダー以下の微結晶と酸化スズナノ粒子の混合系の作製に成功した。過渡吸収分光測定の結果、一重項励起子分裂を観測できたが、その後三重項励起子が電荷分離する過程は見られなかった。 三重項励起子の拡散距離が小さいためと考えた。 この知見に関して学会発表を行った。他の分子系の励起子分裂過程も解明し論文発表した。
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