本研究では、Ge(110)表面にAuやPt等の重金属を添加することにより、単一配向のナノワイヤー構造を作製した。ナノワイヤーは、重金属がサブサーフェスに移動し、表面に極薄Geが析出した特異な構造を有する。極薄Ge層はスピン軌道相互作用が強くなることが知られており、このナノワイヤ構造をスピントロニクス材料の応用が期待できる。本研究後半では、この応用を見据え、grapheneやh-BNなどの原子層系元素材料と磁性重元素の界面におけるスピンの挙動を独自手法で研究した。その結果、原子層物質との界面において、磁性重元素のスピンの向きが変化することや、場合によっては垂直磁気異方性を発現することがわかった。
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