液体金属表面の光電子分光測定用にサンプルホルダーを試作した。液体金属試料として、無害で蒸気圧が低いGaInを選んだ。まず、大気中から真空チェンバーに導入したそのままの状態のXPS測定を行なった。その結果、表面は数層にわたりGa酸化物で覆われていることがわかった。次に、液体金属の表面を清浄化するために、液体窒素で冷却しGaInを固化してArイオン・スパッタリングを行なった。表面のGa酸化物はほぼ無くなり、液体GaIn清浄表面のXPSスペクトルが得られた。液体GaIn清浄表面に酸素を室温で導入しXPS測定を行なった。1111 Lまで酸素曝露後、Gaの酸化が段階的に進行することがわかった。
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