波長10-50nm程度の極紫外(XUV)領域では、先端のレーザー光源技術の発展により、高強度なアト秒パルスが報告され、非線形光学現象の励起が可能になりつつある。本研究では、高次高調波などのアト秒パルス光を回折限界で集光するための、XUV多層膜ミラーによる集光システムを開発した。初めに幾何収差論を用い、大開口数を実現するミラーデザインを得た。さらに、多層膜ミラーの干渉効果による波面の波長分散(色収差)に着目し、この補正法を独自の解析モデルにより見出した。さらに、色収差を補正したアクロマティック多層膜ミラーをマグネトロンスパッタリング法により曲面ミラー基板上に成膜し、集光光学系を構成した。
|