中性ガスを媒質として、安定に屈折率の空間変調を作り、96%という高い回折効率の光学素子を開発することに成功した。この素子は、大気圧の酸素とオゾンから成り立っており、その耐エネルギー力は1.7kJ/cm2と従来の固体素子の数百倍を持つものであることが分かった。この素子の鍵は、密度揺動を如何に生成させるかであるが、ここでは、オゾンによる共鳴吸収とそれに引き続き起きる再結合過程、さらに、この局在した温度揺動を初期条件として、エントロピー波が効率よく生成されることが分かった。さらには、この波は、非線形発展をし、数周期まではきれいな振動をするが、その後ダンプすることまで実験的に明らかになった。
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