本研究は、流体と空間分解吸収分光を組み合わせることにより、液体中における化学反応時間変化を空間分解により測定するという着想を元に、その具現性の可否について検討をおこなった。空間分解吸収分光装置を構築し、液流環境における吸収分光を試みた。その結果、測定における気泡の存在が測定を阻害していることを確認した。さらに、気泡による光散乱の影響を抑制するとともに、気泡存在環境においても吸収分光測定がおこなえる手法の開発をおこない、新たに気泡影響を相殺して液体のみによる吸収を測定することに成功した。さらに、この手法を用いて液流における空間吸収分光測定をおこなった。
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