超伝導体素子による検出器は半導体検出器の感度を遥かに超える可能性を持ちながらも極低温での動作が必要・出力信号が微弱という取り扱いの難しさのため,そのポテンシャルを活かしきることができず,また一般に普及しているとは言い難い.本研究は超伝導トンネル接合素子STJをFD-SOIによる半導体技術を用いた極低温での動作が可能な信号増幅器と融合させ,冷凍機内部の超伝導体素子の至近での微弱信号増幅による使い勝手の格段の向上・革新的な高感度の検出器の創成を目指し,可視~近赤外域単一光子に対するSTJ応答信号を十分な信号雑音比で読出し可能な極低温増幅器の実用化に目途をつけることができた.
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