宇宙におけるダークマターの正体を解明するために、その有力候補である素粒子アクシオンを探す新たな方法の開発を行った。具体的には、広い範囲の質量を持つアクシオンを一括して同時に探索する方法の中核的実験技術の開発を目指す。特に、(1)高励起原子(リドベルグ原子)に光子を直接吸収させてイオン化する「直接光イオン化過程」を用いた実験手法の詳しい解析、(2)この方法の実現に不可決な時間的に制御されたバンチ化原子ビーム、および関連する電子検出器の開発、を行った。これらの解析と関連実験装置の開発により、より効率的なダークマターアクシオンの探索が可能であることが分かった。
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