研究課題
挑戦的萌芽研究
衛星高度観測データを拘束条件として、海洋潮汐モデルを逆計算することによって、黄海の平均水深を44.9~45.7m程度の狭い範囲で推定することができた。一方、沿岸潮位計データを拘束条件とした場合の推定結果は不安定であった。さらに、単純な水路の浅水波モデルを用いて、凹凸地形に対する海流の応答を数値実験した。振動流(潮汐流)を与えたときは海山直上に感度があるが、定常流を与えた場合は海山の斜面に影響が出やすい。海底地形に対する応答は、定常流の方が強かった。
海洋物理学
本研究が進化することによって水深マップの信頼性が向上し、船舶の航行や漁業活動、資源調査、港湾整備など実社会で直接的に有益である。海底地形データの精度向上は、特に沿岸域の海況予測の計算精度にも直結し、気象予報や海洋エネルギーなどさらに多分野への波及効果が想像できる。