本研究では、MEMSやULSI製造用マスク等への応用が展開できるカーボン薄膜を主な対象として、「マイクロ放電をもちいたプラズマ異方性CVD」技術を確立することを目的として、トルエン、希釈ガスとしてArとH2を用いて、平行平板型高周波放電により薄膜堆積した。従来の堆積では用いることのない高いガス圧力領域(5Torr)における高密度カーボン薄膜(1.8g/cc)の高速堆積(81nm/min)を実現するとともに、従来より3倍の製膜速度で異方性製膜に成功したことは、プラズマCVDプロセスのパラメータ領域を広げるものとして重要な結果である。
|