本研究では、含窒素複素環化合物として独自に開発した5-アミノチアゾールを基盤とする、特異な光物性を示す化合物群の創製を行った。その結果例えば、チアゾールの2位に4-ピリジルオキシ基を組込み、5位にビス(4-メトキシフェニル)アミノ基を組み込んだ化合物がメカノクロミズムを発現することを明らかにすることができた。この化合物はすりつぶすことで発光色は元の黄緑色から橙色の蛍光へと変化し、さらにアセトン蒸気にさらすと元の黄緑色へと戻った。この発光色の変化は、結晶状態からアモルファス状態へと変化したためであると考えられその変化は粉末X線回折測定でも確かめることができた。
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