多点相互作用が可能な配位子とヨウ化銅錯体を溶媒中で加熱した後,結晶化のスピードを制御することで2種類の細孔性ネットワーク錯体を合成した.小さな細孔を有するネットワーク錯体の空隙率は18%であり,空間群は所望のキラルな空間群ではなかった。一方, 細孔が大きいほうのネットワーク錯体の空隙率は80%で,相互作用部位が細孔表面に露出しており、キラルな空間群を有していることが分かった.さらに界面活性剤などを加えてレオロジーの効果を利用してネットワークを選択的に合成することを検討した結果、より大きな温度勾配を利用することで、主にキラルネットワークの合成に成功したが、効果を慎重に検証する必要がある。
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