本研究では、Pdナノディスクへの異種元素固溶によるプラズモンピークシフトを確認するため、Pdナノディスクへの炭素原子固溶について検討した。一辺79 nm、厚さ23 nmのPdナノディスクをトリメチルアミン-N-オキシドと反応させたところ、C原子のPdナノディスク格子への侵入が観察された。また、反応条件制御により、Pd副格子が六方最密構造あるいは立方最密構造のいずれかをとることを発見した。さらに、C原子の侵入により、プラズモンピークが長波長シフトすることが分かった。つまり、水素吸蔵量増強のためには、Pdナノディスクのプラズモンピークより長波長の光照射が必要であることが分かった。
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