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2017 年度 実績報告書

自己保存能をもつ自己複製ベシクルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K13983
研究機関鈴鹿工業高等専門学校

研究代表者

高倉 克人  鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60396843)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード自己複製ベシクル / 両親媒性分子 / アセタール交換反応
研究実績の概要

平成29年度、両親媒性分子間長鎖転移反応により、水中でミセルを形成しやすい1本鎖型両親媒性分子からベシクルを形成しやすい2本鎖型両親媒性分子が生成する反応系の構築を検討した。その中で、NMRスペクトル測定により、可逆なアセタール交換反応に基づいて、1本鎖型両親媒性アセタール誘導体と1本鎖型両親媒性アセトフェノン誘導体の間での1,2-ドデカンジオールの転移反応が変換率60%で進行することが見出された。また、この転位反応は長鎖アルキル基を有する有機酸であるp-ドデシルベンゼンスルホン酸により触媒され、著しく加速されることも確認された。さらに、光学顕微鏡観測により見出した両親媒性分子間長鎖転移反応の進行に伴い、水中で両親媒性分子が形成する会合体がミセルからベシクルに形態変化することが示唆される結果が得られた。
以上の結果をもとに、転移反応生成物である2本鎖型両親媒性アセタール誘導体と触媒であるp-ドデシルベンゼンスルホン酸の10:1混合物より形成したジャイアントベシクルに対し、ベシクル膜構成分子の前駆体である1本鎖型両親媒性分子の混合物を添加したところ、ベシクルが肥大・分裂するという現象を観測することに成功した。転移反応率(60 %)が十分高くないことから、ここで見出された系を自己複製ベシクルと呼ぶことはできないが、従来にはみられない反応系を適用させた新規自己複製ベシクルを構築するための基礎的知見が得られたと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 両親媒性分子間アセタール交換反応にもとづく会合体の形態変換2017

    • 著者名/発表者名
      高倉克人・河口裕飛・小阪流星
    • 学会等名
      第56回日本油化学会
  • [学会発表] 両親媒性分子間アセタール交換反応にもとづく自己生産型ベシクルの構築2017

    • 著者名/発表者名
      高倉克人・河口裕飛・小阪流星
    • 学会等名
      第48回中部化学関係学協会支部連合秋季大会

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公開日: 2018-12-17  

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