分子機械の中心機構の一つであるラチェット機構(一方向並進運動)の開発を目指して,光異性化能を有するアゾベンゼンとスチルベンを含むダンベル状分子にα-シクロデキストリン(α-CD)をインターロックした水溶性[2]ロタキサンの合成を検討した。 標的分子の部分構造であるアゾベンゼン-CD[2]ロタキサンを合成した。塩基性重水溶液中のE配置[2]ロタキサンにおいてα-CDはアゾベンゼン上に位置しているが,光異性化によってアゾベンゼン部をZ配置へ変換することで,α-CD環は狭い開口部(6-リム)をアゾベンゼン側に向けてスペーサー部へ移動することがROESYによって確認された。
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