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2018 年度 実績報告書

高圧流体を用いる化学的コンビナトリアル成膜技術の開発と光応答新磁性材料の探索

研究課題

研究課題/領域番号 16K13999
研究機関国立研究開発法人物質・材料研究機構

研究代表者

中根 茂行  国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主任研究員 (40354302)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード遷移金属酸化物 / 製膜 / 傾斜材料
研究実績の概要

本年度は、薄膜作製装置を用いて遷移金属酸化物の製膜条件探索を行った。対象物質はスピネル酸化物を中心に研究を進めた。しかし、スピネル酸化物の水熱条件下での生成条件が、装置の連続運用に対する制約と折り合わず、時間的な都合も考慮して、十分に合成可能と考えられる酸化チタンや酸化コバルトを対象とする製膜条件探索に切り替えた。その結果、基板上に上述2種の酸化物を製膜することに成功した。また、製膜時に生じる流体流路の不均一性を利用した傾斜材料化も手応えを見せ、コンビナトリアル研究に活用できる可能性を見出した。これらは、本研究の提案当初に企図していた成果であり、今後さらに研究を深めるべき結果が得られたと考えている。しかし、現時点では検証すべき事項も多く、論文として成果をまとめるために、現在は、データの再現性や制御性の向上を図る作業を続けている。
一方、製膜対象とする物質に対して、最新の知見や評価技術のノウハウを蓄積するために行っている予備実験的物性研究では、スピネル化合物試料の作製条件と磁性との関係を詳しく検証した結果、スピングラス相と思われていた試料中に存在する超常磁性体が生成する理由を見出すことに成功した。この結果は上手く活用すれば、スピネル酸化物中に、ナノサイズの強磁性粒子を分散させる技術に応用できると考えている。これらの結果については、論文化をほぼ終えており、投稿作業を進めている。
本研究では他にも、予備実験過程で遷移金属酸化物の物性に関するセレンディピティと言える結果を得ているが、これらについても適宜研究を継続しており、公表可能な部分については、今年度に参加予定の国際学会で発表する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Low Dimensional Organic-Inorganic Hybrid Nanomaterial synthesized in solvothermal condition2019

    • 著者名/発表者名
      中根茂行
    • 学会等名
      The 57th European High Pressure Research Group Meeting on High Pressure Science and Technology (EHPRG-2019)
    • 国際学会
  • [学会発表] Aサイト-スピネル磁性体CoM2O4(M = Al, Co, Ga, Rh)の磁気緩和現象と磁気相図2019

    • 著者名/発表者名
      名嘉節
    • 学会等名
      日本物理学会
  • [学会発表] 低温作動SOFC用電極Ni系層状化合物の磁気特性と配向性2018

    • 著者名/発表者名
      田島 卓
    • 学会等名
      日本セラミックス協会
  • [学会発表] SOFC 配向電極作製のための Nd2-xLaxNiO4の結晶磁気異方性の調査2018

    • 著者名/発表者名
      田島卓
    • 学会等名
      日本セラミックス協会

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公開日: 2019-12-27  

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