研究成果の概要 |
分岐ポリマーの分岐部位の化学構造は、ポリマー主鎖に対して重量分率が著しく小さいため、一般に、高分子全体の物性には影響を及ぼさないとされている。最近我々は、特異な集合化能力を持つ、1,8,13位置換トリプチセン(三脚型トリプチセン)を分岐部位として持つスターポリマーが、他の分岐部位を有するスターポリマーと比較して異なる構造や物性を示すという、従来の高分子科学の常識を覆し得る結果を得た。本研究では、三脚型トリプチセンを分岐部位として有する種々の腕ポリマーを持つスターポリマーの合成と物性の徹底的な検討を行い、分岐部位の設計による高分子物性制御という新たな概念を提示した。
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