本研究の結果から空気中では厚い(20 nm程度)、液中では薄い(10 nm程度)アルミニウムを準備することで、目的に合わせたプラズモン特性を出すことができることが分かった。 さらに、濃度調整により屈折率を変化させたスクロース水溶液中でサファイヤ上のアルミニウム薄膜のSPR波長を測定したところ、屈折率に応じたSPR波長のシフトが観察され、本系の水溶液中におけるセンサーとしての有用性が示された。また、吸収のある物質を載せた場合、さらに大きなSPR波長のシフトや、SPRディップのスプリッティング(強結合)などの現象が観察され、屈折率の実部の影響だけでなく、屈折率の虚部の影響についても明らかになった。
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