これまでに見出したセルロースのイオン性液体溶液へのメタノール蒸気によるゲル化手法を元に、中空糸およびナノファイバー化に関し検討を進めた。2重構造を持つノズルを用い中心にメタノールおよび外側にメタノール蒸気にセルロース溶液を晒したところ、内部に密なセルロース層をもつセルロース中空糸の成形に成功した。得られた中空糸の透水性評価を行ったところ、別手法で得られた再生セルロース中空糸と比較して透水量は若干低いものの、色素およびマグネシウムイオンの排除率に優れていることがわかった。ナノファイバー不織布化を電気2重層キャパシタのセパレータとして用いたところ、キャパシタ性能の低下なく電解液の保持に優れていた。
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