液晶エラストマーはゴム弾性と液晶性のカップリングにより、マクロな形状が液晶配向を反映するというユニークな特徴がある。このため,温度などによる外部刺激によって液晶の配向度や配向方向を変化させることにより、マクロな変形を誘起できる。本研究はらせん配向軸が膜厚方向に対して平行なコレステリックエラストマーの熱変形挙動に焦点をあてる。温度変化により、らせん配向軸は保たれたまま局所ダイレクターの配向度の大小が変化するため、高低差が温度に応答して変化する周期的な表面起伏をもつ膜となった。表面起伏と局所配向度の相関を明らかにし,表面起伏の熱応答挙動を定量的に説明できる積層体モデルを構築した。
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