複数の正孔が1つの粒子内に蓄積したときにはじめて酸素生成が起こると仮定した速度式によって光触媒酸素生成反応の光強度依存性を合理的に説明できることを示した.また,複数の正孔が同時に作用できる空間(領域)のサイズとして「有効粒子径」の概念を提案した.さらに,リン酸コバルトや酸化イリジウムなどの酸素生成助触媒の効果が,複数の正孔が1つの酸化チタン粒子中に生じたときの水への正孔移動を促進する場合と,助触媒中に正孔が蓄積してその寿命をのばす2とおりの作用が機構があるためと考えられることをはじめて明らかにした.
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