高温高圧下での固相反応によりペロブスカイト型構造を持つ新規の準安定酸化物としてCuNbO3およびCuTaO3を合成することに成功し、この化合物が極性構造を持つことを明らかにした。また、高温高圧相の熱分解反応によってCuOならびにカチオンサイトに欠陥を持つAサイト秩序型四重ペロブスカイト酸化物が生成することを見いだした。熱分析により熱分解反応にともなうエンタルピー変化を算出した。常圧下の固相反応で得られたCuNbO3に対しても構造解析と熱分析を行い、準安定CuNbO3の相変化と比較することにより、きわめて珍しい「カチオンの脱離をともなうトポケミカル反応」が起こっていることを明らかにした。
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