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2016 年度 実施状況報告書

超微小時間差撮影による振動波面伝搬の可視化と構造物内欠陥の位置特定

研究課題

研究課題/領域番号 16K14112
研究機関福井大学

研究代表者

藤垣 元治  福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (40273875)

研究分担者 村田 頼信  和歌山大学, システム工学部, 准教授 (50283958)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードスペックルパターン / 干渉法 / 内部欠陥 / 波面検出 / 画像処理 / 加振
研究実績の概要

本研究の目的は,構造物内部の欠陥を外部から振動を与えることによる微小な変化をとらえることで検出するシステムを構築することである.構造物内部の欠陥があると,振動を加えた時の構造物の表面の振動の様子が微小に変化する.また,加振時の波面の伝播の様子も欠陥部で一様でなくなる.この微小な変化をレーザースペックルを用いて検出する手法を開発する.従来の欠陥検出の研究では,精度よく変位やひずみ分布を計測することをめざしていたが,実際の現場においては,短時間で簡便に欠陥の有無の判定ができることが望まれている.そのためには,定量的に精度よく変位やひずみを計測することができなくても,欠陥の有無が2次元の分布として得られればよい.そのように特化させることで装置を簡単にすることができる.
平成28年度には,レーザースペックル干渉法を用いて,構造物表面の微小変位計測を行う実験装置の構築を行った.欠陥を持つ試験片の表面を塗装し,振動を与えながら変位計測を行ったところ,欠陥部分において変位分布を表すスペックル干渉縞の向きに変化が生じ,それによって塗装内部に均一でない部分(この場合は欠陥部)があることが確認できた.さらに,干渉計の光学系を用いない新しい欠陥検出手法の可能性を見いだした.限定された条件の元ではあるが,簡単な光学系によって,構造物を加振した際の塗装下の欠陥の検出がスペックルパターンの撮影によって行うことができた.平成28年度後期には,その原理の検証を進めた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の計画である2個のカメラを用いて,微小に撮影タイミングをずらして撮影することで波面の位置を検出する原理の検証については,実施が遅れており,H29前期に実施予定である.その代わりとして,新しい欠陥検出手法の可能性を見いだした.本研究の目的である簡易な塗装内部の欠陥検出としては,新しい手法も有力である.そのため,平成28年後期には,その手法についての検証を優先して研究を進めた.

今後の研究の推進方策

当初の計画である2個のカメラを用いて,微小に撮影タイミングをずらして撮影することで波面の位置を検出する原理の検証を平成29年前期に行い,後期には波面の伝搬の様子を可視化するところまで進める.また,昨年度に見いだした新しい手法については,さらにその可能性の検証を進める.

次年度使用額が生じた理由

消耗品費が当初予定より,安く調達できたため.

次年度使用額の使用計画

平成29年度の消耗品費に,平成28年度残額を加算して使用する計画である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] レーザースペックル画像を用いた塗装下の欠陥検出の試み2017

    • 著者名/発表者名
      藤垣元治, 川原滉平
    • 学会等名
      平成28年度第3回応力・ひずみ測定部門講演会資料
    • 発表場所
      (一社)日本非破壊検査協会 亀戸センター
    • 年月日
      2017-03-11 – 2017-03-11

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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