本研究では,弾性部と関節部で連結された細長い環状構造(多節環状弾性体)の絡み合い変形について調査した.弾性部に直筒型/くびれ型/ベローズ型の3種類の形状を用いた牽引変形試験を実施して,ベローズ型モデルでのみ関節部のねじり回転に起因する立体配座が形成されることを観察した.そして,曲げ剛性とねじり剛性の比が立体配座の形成に重要な役割を果たすことを考察した.さらに異なる要素数の多節環状弾性体の牽引変形試験によって,大きいサイズの構造が初期立体配座から折り畳み挙動に遷移する多重分岐モードを明らかにした.そして,画像処理と凸包解析によってバルク固体に見られない立体配座と遷移メカニズムの定量化に成功した.
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