本研究の目的は,誘導加熱の原理を用いたジルコニアセラミックスの積層造形技術を提案することであり,2019年度は2018年度に引き続き、主にジルコニアセラミックスの加熱方法および積層の可能性について検証した.イタリアのCeia社が開発・製造しており,日本ではエス・エー・ジャパン株式会社が販売している小型誘導加熱装置"SPW900/56"を導入し,ジルコニアセラミックスの加熱実験を実施した.鉄製の導電性材料をジルコニアセラミックスの周囲に配置し,ジルコニアセラミックスを間接的に加熱することに成功した.結果的に本手法で構造物を造形することは困難であることが判明したが,ジルコニアセラミックスの新たな加熱方法として有望であることが示された.
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