研究課題
ナノファイバーは、直径が数十~数百nm、アスペクト比が100以上、大きな比表面積を有した材料である。その独自の形状は単に細いというだけでなく、ファイバーを構成する分子構造や配向にも影響を与え、特異な機能を発現する。その特徴的な形状や機能を工学応用した様々な研究展開がこれまでになされてきた。エレクトロスピニング法は、高分子ナノファイバーの作製方法の中でも比較的容易にナノファイバーを作製できるとして注目されている。以前に我々は、エレクトロスピニング法により作製したナノファイバー作製の過程で延伸力を受けないナノファイバー(未延伸ナノファイバー)と延伸力を受けたナノファイバー(延伸ナノファイバー)の表面構造を原子間力顕微鏡(AFM)により観察した。その結果、AFM位相像において、位相の異なる分子配向が観察された。本研究では、ファイバー作製時の延伸により表面構造が変化するナノファイバーを用いた高機能ナノファイバーの開発を目的とした。延伸によりナノファイバーの表面構造/形状を分子レベルで制御して、機能性材料/分子を修飾することで高機能繊維材料の提案を目指した。平成30年度は、カーボンナノチューブや触媒作用を有した白金ナノ粒子をナノファイバーへ修飾した。修飾された材料は、ナノファイバーの長軸方向に配列していることを確認した。さらに、その機能を評価したところ、単に吸着させたナノファイバーよりも反応効率が高いという結果が得られた。この現象については、引き続き詳細な検討を実施していく予定である。
すべて 2019 2018 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (6件) 図書 (1件) 備考 (1件)
J. Nanosci. Nanotechnol.
巻: 19 ページ: 3551-3557
10.1166/jnn.2019.16121
Biotechnol. Appl. Biochem.
巻: 66 ページ: 137-141
10.1002/bab.1710
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌)
巻: 139 ページ: 印刷中
https://doi.org/10.1541/
J.Fiber Sci. Technol.
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
https://doi.org/10.2115/fiberst
Mol. Biol. Rep.
巻: 45 ページ: 1821-1825
10.1007/s11033-018-4328-z
J. Biosci. Bioeng.
巻: 126 ページ: 425-430
10.1016/j.jbiosc.2018.04.002
http://acbio2.acbio.u-fukui.ac.jp/bioeng/suye/