加工が極めて困難な代表的な難削材であるチタン合金の高速・高能率加工の実現を目的に,従来の振動切削加工法の限界を打破しうる新たな加工方法として,数Hz程度の極めて低い振動数域の振動を援用した振動切削加工法(極低周波振動切削加工法)の提案,開発を行った.その結果,提案手法はチタン合金の高速切削加工条件下(切削速度100 m/min~)において優れた摩耗抑制効果を発現することを示すとともに,その摩耗抑制メカニズムを明確化した.さらに,明確化したメカニズムに基づき,一振動中の加工時間/非加工時間に着目した振動条件最適化を行うことで,本提案手法の有用性を明らかにした.
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