電圧の印加によって流動するデカン二酸ジブチルを対象として流動理論の構築を目指した.Korteweg-Helmholtz式で計算される電気力をナビエストークス方程式に導入し流動の支配方程式を決定し,式に現れるイオン移動度を分子動力学計算を用いて算出した.これにより,流動発生に有効な電極配置を求め,実験結果と比較した.すなわち,四角柱とスリットによって構成される電極対を用いた際に電極の配置が発生する流動に与える影響を計算機内で検証し,計算結果に基づいて製作した電極対を用いて流動を可視化した.この結果,四角柱とスリットの距離およびスリット間隔の適切な値を明らかにし,流動変化の要因を明確にした.
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