研究課題/領域番号 |
16K14179
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工 |
研究代表者 |
山田 俊輔 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, システム工学群, 講師 (90516220)
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研究分担者 |
中村 元 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, システム工学群, 教授 (80531996)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 伝熱制御 / 計測技術 |
研究実績の概要 |
小型・薄型化した電子機器に装着可能な冷却促進デバイスとしてバイブレーションリブを提案し,その基礎的なデータ取得が可能なミリチャネルの製作,並びに新たに冷却促進デバイスによる流動抵抗・冷却促進が定量的に評価可能な計測システムを構築する. (1)ミリチャネル及びバイブレーションリブの製作 チャネル高さがH=2mm,加熱領域が50H,流量が5L/minから17L/minで設定可能なミリチャネルを製作した.チャネルの片側壁面に等熱流束条件で加熱する加熱模型を流路壁面に段差なく設置することが可能であり,赤外線カメラで温度計測するための赤外線透過ガラスを設置した.また,静圧孔を20mm間隔で設置し,流れ方向の圧力勾配から管摩擦係数の測定が可能である.バイブレーションリブは,ファンクションジェネレータから増幅した信号をピエゾ素子に入力し,ピエゾ素子に設置したリブを微小変動させることが可能である. (2)バイブレーションリブ駆動による温度変化及び管摩擦計測の測定 バイブレーションリブの微小変動をレーザ変位計で計測し,周波数による変動変位の測定から流路高さの1/10程度の変位を確認した.また,加熱部分の上流にバイブレーションリブを設置し,駆動周波数を0Hzから200Hzの範囲で変化させ,流れ方向の圧力分布から管摩擦係数の変化を確認した.また,赤外線カメラによる温度分布より流体温度と壁面温度の温度差からバイブレーションリブによる効果を定量的に評価した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平行平板間の流れが十分発達した層流であることを確認し,新たに製作したバイブレーションリブの微小変動変位が,流路高さの1/10程度はあることを確認できた.しかし,当初の計画ではPIVの速度分布計測結果から安定性解析を用いて,バイブレーションリブの変動周波数を設定する予定だったが,PIVの計測精度が十分でなく,まだ特定できていない.そこで,次年度に予定していた加熱模型の製作に着手し,赤外線カメラによる温度計測システムの構築を完了させた.
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今後の研究の推進方策 |
次年度には,サブミリオーダーの領域の速度計測が可能なPIV計測システムを構築するため,拡大ズームレンズ装置を購入予定である.安定解析より算出し,バイブレーションリブの変動周波数を設定し,制御効果を確認する.また,赤外線及びレーザ光学系のミラー及びレンズを購入する.その他に,成果発表のための国内及び国外の出張旅費,並びに論文掲載費の使用を予定している.
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次年度使用額が生じた理由 |
計画立案時の見積もり比べ,多少の値引き発生し,また研究進捗状況により多少の物品購入を変更せざるおえなかった.
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次年度使用額の使用計画 |
高解像度で計測可能な,拡大ズームレンズ装置を購入する予定である.
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