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2016 年度 実施状況報告書

フィードバックプロジェクションによる汎用的かつ高精度な三次元計測

研究課題

研究課題/領域番号 16K14181
研究機関東北大学

研究代表者

荒井 翔悟  東北大学, 工学研究科, 准教授 (80587874)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード三次元計測
研究実績の概要

プロジェクタ-カメラを用いたアクティブステレオ法は,環境光の変化にロバストで計測対象の表面模様の有無に関わらず三次元計測可能なので,プロジェクタ-カメラを用いた三次元計測装置が急増している.アクティブステレオ法では,事前に設計された複数のパタン光を照射し,反射光をカメラで撮像することで三次元計測を行う.しかし,事前設計というアプローチでは,材質の異なる対象が混在するシーンの計測や想定した光学特性からの変化に対してロバストに高精度計測を行うことが難しい.この問題を解決するため,本研究では,カメラの撮影画像をフィールドバックし,プロジェクタによる照射パタン光を動的に計算する「フィードバックプロジェクションによる三次元計測」というアプローチによる三次元計測方法を提案することを目的としている.
平成28年度は,1. プロジェクターカメラシステムの構築,および 2. Light Transport Matrix (LT行列)の推定アルゴリズムの構築を行った.
各々の項目について下記で説明する. まず,プロジェクタ-カメラシステムの構築を行った.ハードウェアの選定後,システムを構築し,計測精度に大きな影響を与えるフプロジェクタの光学特性の把握のために校正実験を行った.本研究では,プロジェクターカメラ間の光学的関係がLT行列を介して線形になることを仮定する.この仮定を成立させるため,予め光学的関係を同定し,その結果を輝度変換テーブルに記録する. LT行列の推定アルゴリズム構築にあたっては,スパース性やエピポーラ拘束などの条件を設定し,これらの条件を満たす解を計算するアルゴリズムを構築した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成28年度は,プロジェクターカメラシステムの構築とLight Transport Matrix (LT行列)の推定アルゴリズムの構築を行った.推定アルゴリズムの評価をシミュレーションにより実施し,推定精度については良好な結果を得た.以上の実施内容と計画書に記載の予定に照らし合わせて,本研究はおおむね順調に進展していると判断した.

今後の研究の推進方策

今後は,LT行列の推定アルゴリズムの改良と動的照射パタン生成アルゴリズムの改良を実施する.
本年度開発したアルゴリズムは,計算コストが大きく,解像度の高いプロジェクターカメラシステムへの適用が困難であるという問題がある.平成29年度はこの問題を解決するために,アルゴリズムの計算量削減に取り組む.

次年度使用額が生じた理由

本年度構築したプロジェクタ-カメラシステムに係るプロジェクタ,カメラ,計算機を新規購入せず既存のものを使用したため.

次年度使用額の使用計画

比較検証のため,市販の三次元計測センサを購入することを検討する.また,計算時間短縮を図るため,計算機の新規購入を検討する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Feedback Projection for 3D Measurements Under Complex Lighting Conditions2017

    • 著者名/発表者名
      Naoya Chiba, Shogo Arai, Koichi Hashimoto
    • 雑誌名

      Proceedings of the 2017 American Control Conference

      巻: ー ページ: 印刷中

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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