研究課題/領域番号 |
16K14194
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
塚越 秀行 東京工業大学, 工学院, 准教授 (50313333)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ソフトメカニクス / アクチュエータ |
研究実績の概要 |
本研究は、進行波を生成しながら血管内を推進する自走式カテーテルの創製を目指している。すなわち、創製を目指すアクチュエータとは、中空の単線チューブ内へパルス状に流体圧を印加することにより、ミミズと同様に、軸方向の伸長波を先頭から根元へ逐次伝播しながら進む、全く新しい駆動構造である。 その実現にあたり、平成28年度は、同一ラインに設けた流路面積の異なる複数のチャンバーが、伸長・収縮時に互いに位相差を生じる現象に着眼した、独創的な流体駆動アクチュエータの設計論の構築に挑戦した。具体的には、1)流体エネルギーにより、進行波を生成する動作を基本とする駆動方法と設計法の構築、および2)スプールチューブのスライド操作により、進行波の位相を反転させて前進・後退の双方を実現する方法の検討、などを行った。 進行波を生成する構造として、同一ラインの先端から根元に向けて流路面積の異なる穴を複数設け、各穴毎にマッキベン式柔軟アクチュエータを1つずつ被せる構成を導入した。当該構成により、外径3mm、長さ1500mmの自走式カテーテルが、圧力50kPaの空気圧駆動により、内径4~6mmのチューブ内を5mm/sの速度で蠕動運動を行いながら移動可能なことを確認した。しかし、医師へのヒアリング調査から、当初の予想以上に幅広い血管径に対応できる推進原理が求められることが明らかとなったため、今後はさらに変形量を増やせるような構造を導入する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、中空の単線チューブ内へパルス状に流体圧を印加することにより、ミミズと同様の蠕動運動を生成することを確認できたから。
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今後の研究の推進方策 |
より幅広い管路の変化に対応できるように、変形量を増幅できる移動方式を検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定に反し、想定していた管路径の幅以上の変化に対応できる移動構造の導入が新たに必要なことが明らかとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
血管径が4~10mm程度の間で変化しても推進可能となる新たな移動構造を検討する。
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