本研究では,振動誘起流れを用いて,卵細胞の位置と姿勢を操作し,水晶振動式MEMS プローブによりその力を計測するシステムを構築した.振動誘起流れは定常流れと非定常流れの合成流であり,非定常流れの影響を解析して実験的にその影響を評価した.また,高感度,高剛性な水晶振動式MEMS プローブを設計し,水晶振動子機式が高剛性である利点を活かし,ワイドレンジの力センサを実現した.このプローブを用いて細胞凝集体を用いて,機械的特性を計測,評価した.この系では卵子に限らず,様々な細胞の力学的特性の計測に応用が可能となる.また,品質評価を目指し,卵細胞の機械的特性から,透明帯のヤング率の変化を計測,評価した.
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