本研究の目的は、表面プラズモンを信号キャリアとする金属配線網の実現である。本目的に向けて、構造が単純で損失の小さな表面プラズモン金属導波路構造とその作製技術を確立した。さらに、本導波路構造を有する単一モード金属導波路の交差部へ多モード干渉計(MMI)を導入することにより、クロストークの低減された表面プラズモン金属導波路の平面交差配線を実現した。本交差構造を表面プラズモン合分波器へ展開し、1.31および1.55 μmの波長帯で動作する構造の極めて単純な合波器と分波器の可能性を実験的に示すことができた。これらの技術開発により、表面プラズモン金属配線網の基礎を確立できた。
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