①ヒスタミン応答細胞センサのマイクロフォトニック(μP)デバイス上への導入:ヒスタミン応答細胞センサの半導体チップ上での培養に成功した.ヒスタミン応答細胞センサは既に佐藤准教授より供与して頂いており,半導体チップ上で培養ができることを確認している.μPデバイス自体は,LSIチップ設計を研究室で行いLSI試作ファンダリーサービスを利用して作製した半導体チップを研究室内の装置を用いてポストプロセスを行い,フレキシブル基板上に励起光源と集積化したものである.撮像面上には励起光を除去し蛍光のみを透過する吸収フィルターを形成している.ヒスタミン応答細胞センサはGFPが導入されているため,研究室で開発した吸収フィルターを用いることができた.更に超小型イメージングデバイス上への細胞培養に関しては既に別チップ上で確認をしており,またこれまでも様々なデバイス上に確認をしていたためスムーズな実施が可能であった. ②細胞融合μPデバイスの動作検証:ヒスタミン応答細胞培養したμPデバイスの動作検証は,空気中とPBS(Phosphate Buffered Saline:リン酸緩衝生理食塩水)中での動作を行う.これまでのデバイスはパリレンでコートされており水溶液中での動作には問題ないことを確認しているため,防水の点では問題ないと考えている.PBS中動作では,ヒスタミン滴下によるGFPからの蛍光を確認し,ヒスタミン濃度に対するデバイス出力特性を計測することに成功した.
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