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2018 年度 実績報告書

理論限界を超える新電波吸収体:ノンフォスター回路による超広帯域化

研究課題

研究課題/領域番号 16K14266
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

若土 弘樹  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00725278)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード電波吸収体 / メタマテリアル / メタサーフェス / ノンフォスター回路
研究実績の概要

従来型電波吸収体は一般に設計厚みが大きくなり、その応用用途が限定される傾向にあった[参考:Knott, Radar Cross Section Measurements, 2006]。しかしながら、メタサーフェス電波吸収体の登場により、極めて薄型で強い吸収特性を持つ電波吸収体を実現できるようになった[参考:Landy et al., Phys. Rev. Lett., 100, 207402, 2008]。ただし、電波吸収体の動作周波数帯域と設計厚みはトレードオフの関係にあり、例えば設計厚みが固定された場合、実現可能な動作周波数帯域には理論的な限界が存在した。そこで本研究ではメタサーフェス電波吸収体に負のリアクタンスを実現可能なノンフォスター回路を統合することで、理論限界を超える超広帯域電波吸収体を開発した。まず、本研究では負のリアクタンスをメタサーフェス電波吸収体へと導入した場合の効果について評価した。その結果、提案されたメタサーフェス電波吸収体はRozanov limitと呼ばれる理論限界を大きく超越する吸収帯域幅を持つことが分かった。次に、現実的に負のリアクタンスを実現することのできるノンフォスター回路を設計した。なお、本研究で開発されたノンフォスター回路はバイポーラ・ジャンクション・トランジスタのペアから構成された。これらの素子は直流電源によってバイアスがかけられ、抵抗やキャパシタなどを接続することで発振を抑制した。さらに、負荷側にキャパシタを接続することで負のキャパシタンスを実現することができた。なお、設計されたノンフォスター回路は実際に製作され、測定においても安定して動作することが確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] University of California, San Diego/Skyworks(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      University of California, San Diego/Skyworks
  • [学会発表] Ultra-Broadband Metasurface Absorbers2018

    • 著者名/発表者名
      T. Nakasha, K. Asano, D. Ushikoshi, J. Long, D.F. Sievenpiper, and H. Wakatsuchi
    • 学会等名
      Progress In Electromagnetics Research Symposium
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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